防護服と作業服の違い-「JIS T 8115 化学防護服」とは?-

防護服と作業服の違い-「JIS T 8115 化学防護服」とは?-

防護服と作業服の違い

 防護服とは作業者を危険から保護することを目的として作られており、JIS規格 T 8115において、「有害物質と皮膚との接触を避けるための服で、皮膚接触や経皮吸収を防ぎ、作業者の安全のために着用される服」と定義されています。

 一方の作業服は、主に汚れが付着するのを防ぐことを目的に、建設現場や工場などのユニフォームとして使われるもので、危険な化学物質から作業者を守る機能は備わっていません。欧米では危険な作業現場において防護服を着用することが一般化していますが、日本では防護服が必要とされる現場であっても、まだまだ作業服が使われているケースが多いのが現状です。

 

防護が必要とされる現場

 防護服が使用される現場は、さまざまに広がっています。新型インフルエンザのような未知の感染症に対応する医療機関をはじめ、アスベスト除去を行う解体現場や、ダイオキシンやPCB処理の現場、化学物質・化学薬品を扱う工場や研究所などがあります。また、近年は、硫化水素対応のために警察関係者にも使用されるほか、農場での農薬散布、各種清掃作業、塗装作業、畜産場の作業などにも防護服が活用されています。

 

防護服と作業服の違い-「JIS T 8115 化学防護服」とは?-

 

防護服を導入するメリット

 防護服を導入するメリットは、作業者が安全に業務を遂行できることにあります。一般的な作業服と比べても重量が軽く、作業の効率が高まるといった利点もあります。また、近年は企業の社会責任が非常に重視されるようになりました。それだけに防護服を導入し、従業員の安全を守ることは、企業の信用や社会的評価の向上にもつながるといえます。

 

JIS T 8115 化学防護服とは?

 JIS(Japanese Industrial Standard)の正式名称は「日本産業規格」です。

 これは国が定めた産業規格で、製品を使用するユーザーが、製品の品質・性能・安全性が確保できている産業製品を選択し、使用するために必要な項目を定めたものです。

 その中で、アゼアスが扱う化学防護服に対するJIS規格は、JIS T 8115になります。JIS規格は所属部門をアルファベットを用いて表しており、「T」は「医療安全用具」に所属していることを指します。「8115」は部門内における分類番号を表しています。

 <参考> 日本産業標準調査会ウェブサイト 

 

JIS規格による化学防護服の分類(JIS T 8115:2015)

 安全への第一歩は、作業内容にあった防護服を選ぶことから始まります。

 JIS T 8115では、対象とする危険物質や防護服の構造に応じて、化学防護服を複数のタイプに分けて規定しています。その各々のタイプごとに素材と構造上のバリア性能について、「透過」や「浸透」などの試験を行うことを要求しています。

 規格で定められているタイプは下記の通りになります。

 

防護服と作業服の違い-「JIS T 8115 化学防護服」とは?-

 

JIS T 8115適合製品一覧

 アゼアスが取り扱っているJIS T 8115適合製品は下記表の通りです。防護服選定の際にお役立てください。

 

防護服と作業服の違い-「JIS T 8115 化学防護服」とは?-

 


製品情報

本記事で紹介したJIS T 8115適合製品はこちらからご確認ください。

※JIS T 8115 化学防護服として使用する場合、取り扱う危険有害性に応じた適切な性能の個人用保護具(手袋、長靴/靴・シューズカバー、呼吸用保護具など)を併用してください。その際、手首・足首・顔などの周りを密閉するために、本製品と個人用保護具との接合部(袖口・裾口・フード周りなど)などに、不浸透性の粘着テープを使用し、取り扱う危険有害物質が通過するおそれのあるすき間ができないようテーピングをしてご使用ください。

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